ありゃっ、こりゃあチー坊じゃあ。こげーなとこでなにしよるんね。
横浜の地でついつい広島弁が出てしまった。
チー坊をご存じない?
http://www.chichiyasu.com/chi_bow/index.html
広島が全国に誇るチチヤス乳業の商品に描かれているキャラクターなのだ。
あんた、チー坊でしょ。
違いますよ。
いや、よく似ているような気がするんだけど…。
違うってば。
うーん。まあいい。なにせ先を急がねばならないのだ。
既に午後6時近く。日没が迫っている。
さっきJR保土ヶ谷駅前を通ったので、今日はここまでにしようかとも思ったのだが
半日かかって3キロしか歩いていないのに唖然として
(フロッタージュとかやっていると道草タイムの方が長かったりする)
次の駅まで歩こう!と決めてしまったのだ。
地図で確認すると、次の駅は東戸塚となっている。
なーに、まだしばらくは明るいだろうと油断していたら、
たちまち太陽が丘の向こうに行ってしまった。
うーん、これはいかん。何も写らない。
半分は来てしまったようだから、今さら引き返すのもいやだなぁと
思っていたら、どーんと闇夜が降ってきた。
おまけに、道が上り坂になってきたではないか。
ガイドブックでルートを確認すると、この先には権太坂がある、と書いてある。
正月の大学対抗駅伝で「急坂の難所」として有名な権太坂である。
ガイドブックをよく読むと、「国道よりも旧道の方が勾配が急」となっている。
恐ろしいのは、「ここでいき倒れた旅人も多かった」とも書いてある。
疲れている状況で夜に歩きたくないとも思ったが、もう遅い。
ところで、さっきからだらだらと登り坂なんですけど。
まだ権太坂には入っていないということはこの先どうなるのか。
旧東海道は国道1号線から外れて住宅街をくねくねと曲がる。
幸い、特徴のあるマンホールのふたは登場せず、移動ペースは早くなった。
(暗いので見落としただけで、実はあったのかもしれない、とも思う)
幸い、東海道はこっち看板が所々にあるのでルートは何とか判断出来たが、
日が暮れてもムシムシと暑いし(8月29日だった)疲れもピーク。
そして、突然、道の角度がアップした。
壁のごとく立ちはだかる登り坂。
誰かが地面を持ち上げたようにしか思えなかった。
権太さんのイタズラか?
すぐ横を子供を後ろに乗せた主婦の電動自転車がすいすいと漕ぎ登っていく。
こっちはアシストは無いので黙々と歩いて行くしかない。
道はカーブしていて先は見えない。
絵にはなるんですけどね。
しかし、どこまで続くんじゃ。この登りは。
そうか、さっきのチー坊のそっくりさんの仕業か。
上り坂+暗くて面白い蓋も見つからない旧東海道ほどつらいものはない。
ここは、偽チー坊の逆アシスト坂である、と酸欠になりかけた頭で勝手に命名して
楽しむしかなかった。
by街角探検家
都市考現学研究所






